物理チャレンジ2012

物理チャレンジ2012



物理チャレンジとは、国際物理オリンピックの国内予選だ。

そのため、日本物理オリンピック(略称JPhO=Japan Physics Olympiad)と

呼ばれることもある。

生物オリンピックや数学オリンピックなど、耳にしたことのある方も多いだろう。

その一環だ。



去る6/24(日)、今年度の物理チャレンジの第1チャレンジ(筆記試験)が行われた。

そして、事前に事務局に提出した実験レポート課題とあわせて、

第2チャレンジ(本選)への出場者が決まる。



そして、僕はなんとかJPhO本選に出場できることになった…!



別に謙遜じゃなくて、本当にギリギリだった。



ちなみに、成績は



筆記:74/100点

実験:AA



物理チャレンジ2012第1チャレンジ成績分布を見てもらえばわかるけど、

大多数の実験レポートはB以下で、SとAは全体のたった7.9%。

参加者1084人中の多く見積もって86人。



実験レポートが具体的にどんな採点基準なのかわからないけど、

これでA以上をとれてなかったら、実は落ちてた(^^;

B以下は理論問題のボーダーが80点だからね…



言い訳だけど、理論はつまらないミスを連発したんだかr



まあ、ともかくなんだかんだで無事に本選出場はできるようになったわけです。

めでたしめでたし。








ちょっと振り返ろうと思います。



<理論>

問題



もう悔やんでも悔やみきれないのが、4(3)で迷わず「回折」と答えたこと。

問題文読めっつーの。


そして、4(4)も「波長の整数倍」と「半波長の偶数倍」を混同したのか、1を選択。

こんな調子だから、普段の試験でもミスを連発するんだね!





<実験>

課題



これを見て、大体パッと下の実験を思いついた。



・音波の反射

ドップラー効果

・干渉



まあとりあえず音波の反射はやっておくとして、ドップラー効果を試そうと

したんだけど、力学台車でやると力学台車のコロの音がうるさすぎて

話にならず、他の方法も思いつかず断念。

干渉は気柱共鳴もあるけど、昔授業でやったので別の方法にしようと思い、

クインケ管の干渉をやった。つまり最終的に、



1. 音波の反射

2. クインケ管の干渉



ということになった。



後から調べたら、ラプラスの式なるものがあって、高校生でも理解できたので

やろうかと思ったけど、比熱比γや空気の密度を求める時点で

時間的に無理かなと思って諦めた。

実験優秀賞の中にはこれを使った人もいて感心したなあ。



ちなみに、実験はパソコンを使ってフリーソフトで音を観察しました。

反射音を録音して波形拡大したり、リアルタイム波形表示をして

音圧の変化を見たりなど…



それでガリガリレポートを書いてたら、実験の方法だけで10ページ埋まった。

勿論、実験の原理なども盛り込みながら書いてたわけだけど、

正直ここまで埋まるとは思わなかった。

それに対して実験の結果・考察が5ページ。これはひどい。

というわけで、総計15ページなり。



で、入賞できなかった反省点としては



・考察が薄い

・実験誤差を抑える検証実験を行なっていない




が大きかったと思う。後者の実験誤差については、ちゃんと誤差の生ずる

原因として考えられることは列挙したけど、それを克服する実験はできなかった。

これは単なる時間不足。



それさえしておけば、考察ももっと盛りだくさんになったと思う。

やはり、このレポート課題は実験誤差の検証にかかっている。

 







理論にしても、実験にしても、高3だから時間がなかったのはしょうがない気がする。

だからこそ、高2の時に参加しておくべきだった。

高2の時は物理チャレンジのことをほとんど知らなかったけど、

参加するチャンスがなかったわけではない。惜しいことをした。

高3だと、こう本選に行っても世界に進めないしね。



だから、もし高1高2の方がいらっしゃったら、是非積極的にいろいろな

大会、に限らず、いろいろなイベントに参加してみてください。

参加すればするほど、人生は楽しくなるし、経験は残るし、なにより人脈が残るよ。



この前の科学の甲子園に参加して痛感したのがそのことかな。